
ファミリー層を店舗に呼び寄せたい…来店促進の施策「O2Oマーケティング」とは?集客アイデア3選も掲載
「ファミリー層の店舗来店を促進したい」
「お子様連れのお客様にも足を運んでもらいやすい、集客施策や店舗作りって?」
カーディーラーや住宅展示場など、リアル店舗の体験が重要となる大きな買い物では、いかにお客様が訪れたくなる空間作りをするかが鍵です。
今回はファミリー層が休日に訪れたくなる、来店促進施策をご紹介します。
(※ファミリー層=0〜10歳の幼児、児童を1人以上連れた親子連れを、本記事ではこう定義します)
ファミリーで訪れたい店舗の作り方とは
まず、ファミリー層が足を運びやすい店舗にするためには何が必要なのか、分析しましょう。
「ファミリー層はどのようなニーズを持っているのか」を追求することが、集客や施策立案においても有効なアプローチになります。
ぜひ参考にされてみてください。
ファミリー層のお客様のニーズは?
ファミリー層集客のためには、以下4つのポイントを抑えた心配りが必要と分析されます。
✔️子どもの喜ぶイベントの開催…人気キャラクターや作品を活用した集客、知育イベントの開催で「子どもが親を連れてくる」流れを作ることができます。
✔️親の喜ぶイベントの開催…現代日本の親世代は20〜50代と幅広い年代層に広がります。食育や節約、子育てのお悩みなどにフォーカスしたイベントを企画することも重要です。
✔️感染症対策…2020年以降台頭した新型コロナ感染症のみならず、インフルエンザや風邪、食中毒なども含めます。免疫の少ない子どもへの配慮が必要です。
✔️キッズスペースの整備…キッズスペースとは商談に集中するための設備です。お子様に喜んで集中して遊んでもらえるような工夫を凝らすことも、店舗の空間作りで重要です。
4つピックアップした✔️のうち、上2つが「楽しく過ごす」、下2つが「安心して過ごせる」ための施策です。
どれも顧客満足度を高くするため、欠かせないアプローチポイントと言えるでしょう。
子どもに頼まれたら「イヤと言えない」親心
ここで、ファミリー層の持つ購買心理に言及します。
個人差や家庭差はありますが、多かれ少なかれ、親は子どもの要望に弱い部分があります。
わが子にお願いされたら「イヤとは言いづらい親心」を持っているのです。
ファミリー層を呼びよせるには、子どもの興味関心を店舗に惹きつけることが有効と言えるでしょう。
業界違いとなりますが、これを効果的に実践しているのがアメリカの老舗百貨店「メイシーズ」です。
メイシーズでは、毎年クリスマスシーズンに「サンタランド」を開催しています(※2020年クリスマスのサンタランドは、新型コロナ感染症の影響によりバーチャル開催)。
メイシーズは、日本で言うなら三越デパートのような老舗の百貨店。
子どもたちの一大関心事である「サンタさん」に会えるこのイベントの開催によって、やや敷居の高い店舗へのファミリー来店を促進しています。
ファミリー層来店促進のためのO2Oマーケティング
ここからは、ファミリー層の来店を促進するのに重要な「O2Oマーケティング」についてご紹介していきます。
すべてネットで完結することが可能になった、現代の買い物事情。
ネットから店舗へと誘導することが生き残りに重要な時代に欠かせない、O2Oマーケティングの方法に迫りましょう。
リアル店舗が生き抜く上で重要なO2Oマーケティング
O2Oとは「Online to Offline」の略です。
オンライン(Web)上で集客した見込み客を、オフライン(リアル店舗)へ来店誘導するマーケティング施策を指します。
「リアル店舗には現物を確認しに行って、購入はポイントやクーポンを最大限使えるネット通販」
というカスタマージャーニーは、今や一般化しました。
店舗にプレミアム性を持たせ、来店の特典を付与することがO2Oマーケティングの根幹となります。
そのためにはオンラインでまず惹きつけて、かつ「店舗でなければできない」シチュエーションや仕組みを作るのが、非常に重要です。
ファミリー層に向けたO2Oマーケティングとは
ファミリー層のニーズを考えるに、有効なO2Oマーケティングは以下の3種類です。
✔️SNSによる集客(SNSマーケティング)…「育児の合間の息抜きに、スマホでSNS」を、自社の認知度UPのチャンスに変える施策です。
✔️クーポンの配信…教育費をはじめとした支出をいかに絞るかは、世の親たちの関心事項です。
✔️イベントの開催…子どもが「あそこで◯◯やるんだって!保育園のお友達も行くって言ってたよ!」と、親を誘って来店できる店舗に。
いずれもKPIは「親(大人)に商品やサービスを満足感を持って購入していただく」ことですが、子どもを巻きこんだ形にするアプローチが最も有効でしょう。
なぜなら0歳〜10歳未満の子どもは、個人差はありますが、子どもだけでのお留守番が難しい年代です。
「大人だけでの外出」ということ自体が状況的に難しいのが、ファミリー層の持つ事情。
いかに子ども連れでも出かけやすい形式や仕組みを作るかの模索も、ファミリー層の集客では重要になります。
ファミリー層へのアプローチに。集客キャンペーンアイデア3選
ここからはファミリー層顧客へのアプローチに使える、O2Oマーケティングによる集客キャンペーンの3つアイデアを詳述します。
大きく分けて「SNS集客」と「ファミリー層にウケるイベントのアイデア集」の2種類です。
アイデア1:SNSを活用した集客は、ペルソナ(想定読者)を強烈に意識して
今やトレンドの中心を行く「SNSマーケティング」。
好感度の高いコンテンツを投稿することで、認知度を上げ見込み客を増やすことが期待できます。
一例を挙げましょう。
LINE公式アカウントを活用したSNSマーケティングで新規顧客とリピーターを獲得した「MINI Japan」の成功要因は、LINEのコアユーザー層である「30〜50代」と自社のペルソナがうまくシンクロすることができたため、と分析されます。
子育て世代(20代〜40代)は、Instagramとの親和性が高いと言われていますが、実際に自社の商材のペルソナとどんなマッチングが望めるかを見極めながら、運用するSNSも選定していけると良いでしょう。
SNS上のイベントでクーポン配信、店舗来店でプレゼントをもらえるキャンペーンなどを開催することにより、オンラインからオフラインへの誘導が望めます。
アイデア2:親にとって嬉しいイベントを開催する
SNS運用の中で、話題性のあるイベントを告知して、ファミリー顧客の集客を実施するのも有効です。
この項では、ターゲットを「親」に絞ったアイデアをご紹介します。
たとえば、知育を主旨とした工作教室、食べ物への意識を高めるための食育教室など。
家計を管理するパパママ向けに、節約術の講座なども有効でしょう。
その際カーディーラーなら「燃費のいい車の紹介」「車両費節約になる自社カーシェリングサービス案内」、住宅展示場ならば「遮熱効果が高く、エコにつながる外装素材」など、自社商品やサービスに誘導することで、CVにつなげることが可能になります。
オフラインで開催されるイベントの集客には、オンラインからのアプローチも欠かせません。
SNSやWebメディアを積極的に活用して、店舗自らが発信していくことが重要となります。
アイデア3:子どもを惹きつけるイベント、2つのアプローチ
この項目では、「子どもが大人を連れてくる」イベント開催のためのアプローチ方法を2種類ご紹介します。
①キャラクター
子どもを惹きつけるのは、なんと言ってもキャラクターです。
これは、子どもたちが生育過程で、自分を安心させるための存在としてキャラクターのぬいぐるみなどに愛着を寄せたがる心理から来ています。
自社のマスコットや地域の戦隊ヒーローを招いた、キャラクターショーは常に一定の効果を収めることができるでしょう。
会社がアニメ等とコラボレーションしている場合はそのキャラクターも絡めたイベント企画を立てると、子どもたちに効果的にアプローチが可能です。
②非日常体験
子どもたちは、遊園地やテーマパーク、遠足など、非日常を感じさせるイベントが大好きです。
親御様たちも「感性を育てるためにも、子どもに特別な体験をさせたい」と望む傾向にあります。
保育園や幼稚園、学校ではできないような体験教室の開催、他で見ることができないプレイスペースの設置など、子どもに「非日常体験」を与えるというアプローチで、大人も巻きこんだ集客が期待できるでしょう。
まとめ
コロナ禍をきっかけとして進んだオンライン購買の浸透で、リアル店舗の存在価値が問われはじめています。
O2Oマーケティングは、ネットやSNSの運営が必要となるため敬遠しがちの方も多いのではないでしょうか。
情報社会の現代では「発信できる」店舗になるか、「発信しない」店舗のままでいるかどうかが、明暗を分けます。
オフラインイベントを最大限に活かすためにも、オンライン集客にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
参考:
https://nybiz.nyc/now/macys-com-social-santa-land/